研究費の不正使用2006年07月11日 16:14

 最近のニュースでは、大学教授の研究費不正使用問題がたくさん出てくる。今年の初めくらいは隣の韓国の話で、なんとなく傍観者的であったが、その後は日本でもずいぶんと告発されている。東大でも早稲田でも。
 しかし、これはあくまでも巨額な不正であって、小さな不正はもっともっとたくさんあると断言できる。文部科学省の科研費などは単なる不正支出だけではなく、選択においても「不正」とはいえないまでも不明朗な点は多々ある。研究者が学会活動に熱心な理由は、決して「研究熱心」だからというだけではない。
 私自身学会活動をほとんどやっていないので、最近の事情はわからないが、少なくとも以前は社会的には「正義」の立場をとっている人たちが、科研費の使用については、非難されても仕方ないようなことを平気でやっていた。最近の不正の手口をみても、その「手法」はそれほど変わっていないのではないかと感じる。
 結局物を購入する場合のリベートとか、交通費や人件費のように領収書がいらない、あるいはどうにでもなるというような部分が不正になりやすい。
 確かにだからといって、そうした支出項目を禁止するということはできないだろう。まじめに、正しく使用して研究を行っている人たちの方が圧倒的に多いのだろうから。不正が明らかになった場合、厳しい措置をとることが必要だろう。
 不正な研究費の使い方をして、業績をあげ、高い評価を受けているひとたちって、寝覚めが悪いようなことはないのだろうか。